海外で働いてみたいと思うようになるまでの話(前編)
USに来てもう少しで5か月、あまり時間が経つと忘れてしまうので書いておこうと思ったので書く。
なんでこの話を書くことにしようと思ったのか
海外で働くという選択肢について突出して優れた能力や経験が必要な訳ではなくて、
誰でも持っている選択肢の1つだということを書いてみたかったから。
「海外で働きたいけどチャンスが無い」という人がそもそもうちの会社におらず、実際に海外出向の話を会社側が最初に部長、次に課長、最後に係長へ打診し、結果誰も行きたくないことが分かって「海外行きてー」と惚けていた平社員の私に海外出向の話が降りてきた。何事も言ってみるもんだと思った。 https://t.co/qBZDe5HwK8
— シゲチー@🇺🇸FL駐在4年目 (@ShoRatio) July 22, 2021
実際US本社行きたい人なんて滅多にいなくて、僕がUS行った後、同じようにまた日本から来たい人いるかな?と思ったけど誰も来たい人はいなくて何も起こらなかった。
— Takafumi Yonekura (@tyonekura) July 22, 2021
などを見て、もっと色々な人が「これでできるなら自分にもできるな」と思えるようになるといいな、と思ったのもある。
加えて、昔考えていたことはすぐに忘れてしまうので現時点で書いておいて将来それがどうだったか答え合わせをしてみたいというのもある。
自分の経歴、スキルセットについて
- 修士卒です。特にトップカンファレンスで論文発表とかしたことはありません。
- 自分のプロジェクト/プロダクトを持っている訳ではなく、何か特定の技術についてめちゃくちゃ詳しいということもないです。
- 長期で海外に住むのは今回が初めてです。
行きたいと思ってから何をしたかの話は以前 note.com に書いたのでそちらを参照。
いつ頃何を考えていたのか
中学~高校のころ
この頃はとにかく友人とPCゲームに時間を費やす日々だった。
将来のことなんて全く考えておらず、かといって日々の勉強も碌にせず、本を読むわけでもなく今から見ると贅沢な時間の使い方をしていた。
英語も多分に漏れず苦手で、試験前に少し勉強して赤点を取らなければいいや、というタイプの生徒だった。
この頃のことで今につながることといえば、ゲームをやる関連でプログラムを書いたりメモリの値を変更してゲームの内容を変えることができる
ということを学んでいたことぐらい。ただそれをすることで何故そういったことが起こるか(CPUやメモリの仕組みについて)、といったことは全く理解していなかった。
(DLLって入れると色々できてすごいけどどうやって作るんだろうと思っていたし、そこから自力で進む力もなかった)
大学のころ
そんな高校生活を送っていたので当然大学受験もうまく行くはずもなく、1年浪人した期間も特に勉強はせず、2年目に情報系の学部に入学する。
これも特に積極的に情報が好きだったというよりはちょっと知ってるし嫌いじゃない、程度の考えで、機械でも電子でも入れればいいやと思っていた。
(ここは最近は事情が違うのだろう、これで情報系に入れたのは今から見れば幸運なのだと思う。)
入学してからきちんと勉強して大学に進んだ人たちが難しい話をしているのを見て、それが解らなかったり(ISのCPU実験に関する話を横目で見て、自分では全くできる気がしないなと思っていた) 全然自分のカリキュラムと違ったりして漸く今まで勉強してこなかったことを後悔し始め、取り戻すためには専門科目と英語をできるようにならなければ、と考えるようになる。
そこで大学1年と2年の間の春休みに語学留学(数週間)に参加したり、帰ってきたあとも留学生センター的なところでチューター(TA的なもの)をやった。 これで特に英語の能力がすごく伸びたという訳ではないけれど、他の国の人と話したり"英語を喋るぞ~~"という気負いは少しずつ減っていったように思う。
大学院のころ
大学院試験は割とちゃんと勉強したので行きたい所に進学できて、同学年の人たちの優秀さにずっと圧倒されていた2年間だったし、今でもそう。本当によく修了できた、指導教員のお陰です。 M1の夏にMSのインターンシップに参加したのが(もう10年も前だけど)人生で最大のターニングポイントな気がする。これがなかったら今こうなっていることはないだろうなと自信を持って言える。 インターンも特にMSに行きたかったというよりは皆行ってるから自分も応募してみるか~ぐらいの感覚で応募した。
就職
その後MSから内定をもらってインターンのときにいたチームに入ることになる。このときのチームだったり隣のチームだったりにUSで働いた経験のある人が複数いて、その人たちと話しているうちに 技術的に成長する機会にもなるし、何しろ本社で働いてみたいよなぁと思うようになっていくのであった。
だから何?
ここまで自分が海外で働くことに興味を持つまでを振り返ってみた。
強調したいのは決して初めから自分の力だけでそこに辿りついた訳ではなく、そうしてきた人たちを見て「いいなぁ、自分にもできるのかもな」と考えるようになったということ。
(昨今だと学部進学時点でUSの大学に進みたいと思っている人もいて、その時点でその選択肢が視野に入っているのは本当に「すげー」の一言に尽きる。)
知るのがもっと早ければもっと違う選択もできていたと思うし、自分のように後から知ったとしてもそちらに向かっていく人が少しでも増えるといいなぁと思っている。
おわりに
後編は移住をする際にメリットとデメリットについて考えた話を書こうと思う。